REPORT[レポート]

bioReのOpen House Day 2015

2015年11月26日、27日のOPEN HOUSE DAY は パノコトレーディングより長尾が参加しました。

以下、レポートをお届けします。

 

 

 

 

 

 

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7:00AM

半袖では朝は少し寒い。

 

参加者のみんなはまだ寝ているようだ。最寄りのインドール空港からさらに2時間バスに揺られ、

昨夜は遅くにここへ着いて、そのあとスイスから来たルームメイトとどういう経緯ではるばるインドのここまで来たかをのんびり喋って眠った。

 

お互いインドまでは10時間ほどのフライト。日本はインドより3時間半進んでいて、スイスは4時間半後だ。

 

 

 

 

 

 

 

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テントの周りには、装飾的にコットンやマリーゴールドが植えられている。今日一日を予感させる目一杯のデコレーション。

 

ん~~。デリーの喧騒が信じられないくらいここは静か。

 

 

 

 

 

 

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9:30AM

これからの2日間のイントロダクション。

 

bioRe Indiaのスタッフが手作りのレイを首にかけてくれる。しっとりとした花は存在感をもって重く、何よりとてもいい香り。

嬉しい。

 

 

 

 

 

 

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太陽がすっかり高く昇って我々を強く照り付ける。日陰に入れば暑さは凌げる、そんな乾いた暑さだ。

 

オーガニックファーミングを志向するファーマーのためのトレーニングセンター内を順にまわる。

 

bioRe India CEOのVivek氏も暑い(×)ではなく熱い(○)。

席巻する遺伝子組み換え種、そしてそのタネに対する挑戦なんだ、と彼は語った。

 

僕は、その誇り高い意志をこの二日間で垣間見ることとなった。

 

 

 

 

 

 

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長綿バルバデンセを育てるには適正な気温が必要だから、この界隈で育てるわけではないんだって。

パノコトレーディングは60/1という番手でそれらを使用しているんですけどね。うん、ぜひとも頑張って育ててくださいね。

 

 

 

 

 

 

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レクチャーが一通り終わったところで、いよいよ実際の畑へ移動する。バスはBadaという村を目指す。

つい撮ってしまうじゃない、こんなの見たら。

 

 

 

 

 

 

 

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11:00AM

黙々と綿畑のわきを歩く。

 

この広大な農地の綿を、こつこつとひとつひとつ手摘みして集めていくのです。そしたら夾雑物も混じってしまうよね、そりゃ。

 

 

 

 

 

 

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これはインドでは有名な地元料理をつくる材料、

ではなくて、

GOC as 植物による駆除剤や!

 

G for Garlic

O for Onion

C for Chili

これをミックスして畑に散布。

 

害虫が卵のうちはよく効くそうな。

さすがに動物もこれには近寄らない、というから結構な威力。人間にも効きそう。

 

 

 

 

 

 

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4:30PM

“ LONG TERM SYSTEM COMPARISON TRIAL ” を見に。

 

16mx16mのグリッドおよそ30区画に、

その同じ条件のもと、区画ごとにバイダイナミック農法からBT種まで

5つの異なった方法でコットンを育て、収量の違いなど様々なことを比較検討するための実験農場。

 

bioReは、この本当に地道な研究と努力を続けているんですね。

 

こういう取り組みをやっていることは、もちろん知ってた。

知ってたけど、でも、それを実際に目の当たりにして今日何度目かの衝撃。

 

 

 

 

 

 

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ハイブリッド種とオーガニックなんて収量でほとんど変わらないというのに、

毎年種を購入する必要のあるハイブリッド種と、

取れた種は翌年使うことができるオーガニック栽培では、どちらが経済的に魅力的かなんて自明。

 

でも、農家の人は宣伝文句の魅惑的なハイブリッド種を買ってしまうんだって。

Mind blockとでも言うか。で、やっぱりそこは、こつこつ事実を見せて伝えていくしかないのね。

 

高地のここは夜にはすっかり冷え込むのだけど、夜のパーティではお酒も入って、

参加者となんか盛り上がって、寒いのも忘れて。

月のきれいな夜だった気がするけど。あと虫が盛大に鳴いてたような。

 

 

 

 

 

 

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翌日10:30AM

remeiが支援しているソーシャルプロジェクトのひとつに、アニメーションスクールの設立と運営がある。

遠隔地で登校の叶わないエリアに学校を建てるとともに、子供たちの学費の面倒もみている。

 

そのうちの1校へ。

見ての通り、学校のまわりにはほとんど何もなくて、大地がむき出しになっている。

 

 

 

 

 

 

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ここには生徒が40名ほどいたかな。

 

ある男の子が「ABC~」を覚えるための、ヒンドゥの歌?を一生懸命披露してくれて、

日本語なら(きっと)こんな感じ。

「AはエビのA、Bは備長炭のB、Cは深海魚のC~♪」 つづく。

 

みんなキラキラして見えた。

 

 

 

 

 

 

 

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2:00PM

旅もいよいよ最終目的地。インドール空港の道すがら、ジニング工場へ。

 

ここで種は取り除かれ、いわゆる「わた」の状態に。

靴を脱いでこのわたの丘によじ登り踏みしめたんだけど、ふわふわした感触と種の抵抗感がなんとも言えず気持ち良い。

 

ここへ行ったら、とりあえず同じことしましょう。

必ずしましょう。クセになりましょう。

 

 

 

 

 

 

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引きそろえた繊維を右手のスケールを使用して、その繊維長を計測して見せてもらった。

これは28~29mmといったところかな。ほほぉ。

 

 

 

 

 

 

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エピローグ

ちょうどこのツアーの2週間ほど前に、パリで多数の死傷者が出るテロが起きた。

 

「オーガニック」というのがイデオロギーに留まってしまえば、

すなわちそれは誰か他者を傷つけるかもしれない。そんな、恣意性のような概念が浮かんでは消える。

 

とはいえ。

さらなる高みを目指すこの精一杯の取り組みを、

僕は僕の責任で、今後の自身の仕事を通して皆さんにシェアしようと思う。

 

(なんか、最後だけ急に語ってしまったけども。)

 

ありがとう

 

nagao