Photo : YUKI HOSHINO

FABRIC

Kakegawa Shizuoka, JAPAN


糸から布地へ

紡績工場で紡がれた原糸は幾つかの前工程を経て天竜川東部の掛川市に位置するこの織布工場に運ばれます。ここでは旧式のシャトル織機がけたたましい音を奏で、ゆっくりと生地を織りあげていきます。シャトル織機は最新の高速織機に比べるとはるかに低速で作業効率は極めて悪いのですが、この織機にしか出せない独特な雰囲気を纏った生地が生み出されます。
※一部の生地はシャトル織機ではなく、低速レピア織機にて織られています。


遠州織

遠州地方は天竜川の豊かな水と温暖な気候によって古くから綿花の産地として栄えてきました。江戸時代に入ると綿花を栽培する農家が自給自足で始めた手機による綿織物が市場に出回るようになり、「遠州木綿」として高い評価を得ました。明治19年には洋式紡績工場が設立され、明治29年に豊田佐吉氏によって小幅力織機が発明されたことで綿織物の生産量は飛躍的に増加しました。こうして全国有数の綿織物産地が確立され、その匠の風合いは国内外のメーカーから高い評価を得ています。


PARTNER

カネタ織物(株)

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