REPORT[レポート]

bioRe TANZANIA 2010

Text : Kimio Nokura
■ 2010. 07. 08
約10時間半のフライトの後、トランジット国のアラブ首長国連邦・ドバイ空港に到着。
そこからまた約6時間のフライトを経て、午後3:30にタンザニアの首都・ダルエスサラーム(Dar Es Salaam)に到着しました。

空港へは、2年前に来た時と同じように運転手のアレーさんが出迎えてくれました。
ドバイからのフライトには、中国人が10人ほど乗っていました。ホテルに着くまでに車の中で聞きましたが、
ここ数年やはり中国人がものすごい勢いで来ており、住み着いているものまで結構いるとのこと。
市内に大きなShopping Centerも作っているという話です。また空港のすぐ横では広大な土地を買収し、
ここにホテル、ショッピングセンター、富裕層向けの高級コンドミニアムを建てる予定があるとか。
市内には、カジノまで作っているようで、現地の人たちの評価はまちまちのようです。

ホテルにはリーメイ社のサイモンさんが前日から来ていました。
また予想外にも、これから行くメアトウ(MEATU)のbioReトレーニングセンター所長ニランジャンさんも来ており、
ラウンジで早速キリマンジャロビールで乾杯。外で飲んだが乾季なので蒸し暑くなく気持ちいい。

サイモンさんの希望で、晩飯はホテルで寿司。ニランジャンさんは娘さんが市内に住んでいるので、夕食は別に。
日本人の観光客か駐在員らしき人たちも結構いました。
  • ホテルから見た市内の様子

    ホテルから見た市内の様子

  • NiranjanさんとSimonさん

    NiranjanさんとSimonさん

■ 2010. 07. 10
サイモンさんと朝食後チェックアウト、ニランジャンさんがアレーさんの車でピックアップに来てくれました。
ダルエスサラームからの出発は少し遅れたが、ムワンザ(MWANZA)の空港にはそれほど遅れることなく到着。
飛行機には日本人女性が一人いた。30歳台くらいの慣れた感じの人だったので青年協力隊のメンバーなのでは?という感じ。
ここからメアトウまで車で約5時間。道路の一部は随分舗装が良くなっていた。

バオバブの木が多い。6時過ぎにbioReトレーニングセンター着。ニランジャンさんの奥さんのプリシラさんと4人のマサイが出迎えてくれました。
チキンカレーの夕食。夕食後インドのちょっと変わったゲームをやり、それからサッカーの、ドイツ-ウルグアイ戦を見る。
■ 2010. 07. 11
前回植樹したニーム(NEEM)は少しだけだが大きくなっていました。
スパニッシュ・オムレツの朝食後、日曜日にも拘わらず、bioReトレーニングセンターのスタッフのJustinaと彼女の姉が来てくれる。

サイモンさん、ニランジャンさん、プリシラさんも加わり、 まず、bioReプロジェクトの一環として設置されたMwamishali村の
Smokeless Stoveを見に行きました。

何のことはない、これは日本の昔からあるかまどで、ひとつ作る費用はTsh15,000(約US$10)とのこと。
煙突があればもっと有効かもしれません。 燃料の薪は近所で拾ってきます。
これのない家では薪をそのまま室内で燃やしているため、身体には良くありません。
  • ムワンザ(MWANZA)までの飛行機

    ムワンザ(MWANZA)までの飛行機

  • 少しだけ大きくなったニームの木

    少しだけ大きくなったニームの木

  • smokeless stove

    smokeless stove

次に、Panocoの寄付により昨年完成したMwanyahina村の2基の井戸を見学に行きました。

1基目の浅井戸は、現在76世帯が利用(1世帯8-10人)しています。
村人たちは大変喜んでいて、感謝の歌と踊りを披露してくれました。
  • 感謝の歌と踊り

    感謝の歌と踊り

  • 井戸の前で記念撮影

    井戸の前で記念撮影

2基目の浅井戸。こちらは47世帯が利用。ここにでも結構遠くから汲みに来ないといけないようです。(広い)
その後、日曜Marketへ。前回見ているので、車で周りを通るだけにしました。相変わらず、多くの人が集まっていました。
  • 2つ目の井戸

    2つ目の井戸

夕方には、人造ダムに野生のカバを見に行きました。
前回は見られませんでしたが、今回は父母子の3頭が岸の近くに来ていたのを見ることができました。
近寄ると少し遠くに逃げていく。そこからは動かず、1時間ほど土手に座ってビールを飲みながら見る。感激。
  • 野生のカバ(頭の先だけしか見えませんが)

    野生のカバ(頭の先だけしか見えませんが)

■ 2010. 07. 12
朝食には、ここで取れた天然の蜂蜜をパンに塗って食べました。全く精製していない物なのでとてもおいしかった。
Mwamishali村の小学校へ。(600人の生徒) スイスの女性が寄付をした雨水タンク(30トン)を見に行きました。
学校には水は絶対必要だが、この地域では水を使える設備がない学校の方が多い。このタンクは雨期に雨水をためるためのもの。
  • 小学校に寄付された雨水タンク

    小学校に寄付された雨水タンク

MwanhuziのBibiti(ジニング工場)へ。ジニングとは綿と種を分離する綿製品の最初の工程です。
ここにはジニングを行うローラージンの機械が24台もあって1日30トンの綿を処理できます。
倉庫1 : 500トン  倉庫2 : 500トン  倉庫3(野天) : 300トン
受入能力:10トン車x10台/日 処理能力:160Bale/日=92トン(種付き)
倉庫の設備はジニングの時期前には必ず掃除し、ジニング開始前に床面のはがれた所はコンクリートで塗りなおす。
  • 倉庫外観

    倉庫外観

午後、 Mwabagalu村のbioReオフィス、倉庫へ。
まだ少しだが、収穫した綿を持ってくる農家の人々が集まって、楽しげに会話を交わしている。

Paji村のTeacher’s Houseを見学に行く。
教師の住むところがないので、bioReプロジェクトの方で建てたようです。

1棟に3名で住まれるとのこと。先生にはただで貸すらしい。
建設費用はbioReが寄付をしたのか、村に貸したのかは、ちょっと聞きそびれてしまいました。
ちなみに、ここの生徒は約700人ですが、やはり少しずつ増えているようです。

夜はスイスから2x2+1=5人のグループがbioReプロジェクトの見学にJOIN.
彼らは前日まで、1週間のサファリツアーに行っていたようで、終わってからアルージャ(Arusha)の方から車で来られたようです。
一緒にMwanhuziのMajenta Barへ行き、チキンとビールの夕食。戸外で涼しいが蚊が結構いて困りました。
  • Mwabagalu村のbioreオフィスへ収穫した綿を<br />
持ってくる生産者たち

    Mwabagalu村のbioreオフィスへ収穫した綿を
    持ってくる生産者たち

  • 先生用の家

    先生用の家